不確定日記(持ち物の湿度と距離の関係について)

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 曇りだったが、雨が降っていないことが嬉しかった。住宅街を歩いていると、自転車で、自転車で、と叫びながら行列が横切る。声は自動車から、その後に4台ほどの自転車が続き、2台目に「本人」と書いた襷をかけた人。全員手を振っている。選挙で投票する人はもう決めていて、私は多分その「本人」に投票すると思うが手は降らなかった。
予報では夜まで雨は降らなそうだったので帰って洗濯をしてベランダにタオルを6枚干した。

夕方、乾ききらなかったタオルと追加で洗ったシーツと布団カバーを持ってコインランドリー に行った。いつも行くところは乾燥機がすべて回っている途中だったので、もう少し遠い別のところまで歩く。濡れた洗濯物を持って出かけるのはいつも不安だ。持ち歩く距離をだんだん伸ばせば慣れるのだろうか。電車に乗るのは嫌だな、と思う。そんな必要はないのだけれど。乾燥させている間にチェーンの喫茶店に入った。客はきちんと間隔を開けて座り、ほぼ全員が一人客で無言だった。一年ほど前に同じ喫茶店に入った時は、老人たちがマスクをとって賑やかに話していたのを思い出す。皆がこの生活に慣れてきたのか、それとも単に時間帯の違いだろうか。アプリで食生活の管理をしていると、ゲームのようにルールから外れるのが悔しくなり、カロリーをとらないようにしてしまう。ルイボスティーを飲みながらアプリでカロリーを調べると「0kcal」と表示されて、それはそれで寂しい気分になった。本を読んで時間を潰し、コインランドリーに戻る途中でサバ缶とカマンベールチーズを買った。買い物袋は持っていなかったので、斜めがけにしていた小さなポーチがゴロゴロした形になった。乾燥したタオルは持っていてもどこまででもいける気がするがもう家に帰るしかすることがなかった。

これは今日ではない